腸とお肌の関係
健康な肌を保つためには、肌の細胞が入れ替わるターンオーバーが正常なサイクルで行われることが重要です。
ターンオーバーを妨げて肌荒れを起こす原因は、乾燥や汚れ、睡眠不足などさまざまですが、そのなかのひとつに腸内環境の悪化があります。
腸の状態が悪くなると、善玉菌が減少して悪玉菌のはたらきが活発になり、便秘が起こりやすくなります。
実際に、便秘に悩んでいる人は、悩んでいない人よりも、にきびや吹き出物、くすみなどの肌トラブルが起こる割合が高いという調査結果が報告されています。
腸内細菌によって有害物質が発生
便が大腸内に長時間、滞留していると、便の腐敗が進んで悪玉菌が増えてしまいます。悪玉菌は腸内のタンパク質などを腐敗させ、アンモニアやアミン、フェノール、インドールといった有害物質をつくります。
有害物質は一度体内に吸収されてから、血液を通じて全身をめぐります。血液の一部は汗となり、肌の表面へ。そのとき汗に含まれる有害物質が刺激となり、肌あれを起こすと考えられます。
腸内でつくられる有害物質は、肌のターンオーバー機能にも影響を与える可能性が指摘されています。
詳しい仕組みはまだ解明されていませんが、一説によると有害物質は血流を介して肌に蓄積され、表皮細胞の正常な分化に影響を及ぼすのではないかといわれています。すこやかな肌の生まれ変わりが妨げられることで、乾燥などの肌トラブルが起こりやすくなると考えることができるでしょう。
便秘を防ぐ日常ポイント
- 水分を十分に摂る 1日1.5Lを目安に、水分摂取を心がけましょう。
- 適度な運動をする散歩などで体を動かすと、腸が活性化します。
- 1日3食しっかり食べる規則正しい食生活で、腸の動きを促しましょう。
- 排便の習慣をつける便意がなくても、トイレに座る習慣をつけましょう。
便秘を防ぐ食生活
食生活では、1日3食きちんと食べることが大切。特に朝食をしっかりとることで、便意のタイミングがつかみやすくなります。ダイエットを続けて食事量が減ると、便のかさが減ってしまいますので注意しましょう。
水分の摂取も、便をやわらかく保つために欠かせません。そのほか、以下のポイントも意識しましょう。
- ①朝の起きぬけに冷たい水や牛乳を飲むと、腸の蠕動運動を促すことができます
- ②食物繊維を多く含む野菜や豆類、海藻をたくさん食べると便の量が増え、排便リズムが整います
- ③善玉菌を含む乳酸菌飲料や発酵食品、善玉菌のエサとなる食物繊維やオリゴ糖で腸内環境を整えましょう
- ⑤豆類やイモ類、糖分の多い食品などは、腸内で発酵して大腸の運動を促します
適度な運動
便を押し出す力を強めるために、腹筋を鍛えるのもよいでしょう。無理せず鍛えるには、以下の方法が効果的です。
- 仰向けに寝て膝を立て、胸元で両手を交差させます
- 息を吐きながら肩甲骨から上を床から離し、5~10秒ほどキープします
- 息を吸いながらゆっくり元に戻します
2の動作で完全に起き上がる必要はありません。おなかに力が入るのを意識しながら、10回ほど続けてみましょう。
もちろん、日常的な運動もおすすめです。ウォーキングやジョギング、水泳、ラジオ体操など、続けやすいものを選んで始めてみましょう。
美肌を目指すために、一緒に腸内も、きれいにしていきましょう!!