シミをとりたい!うすくしたい!方法と治療のおすすめ時期
シミを薄くしたい!とりたい!
方法
表在性のシミに効果的なトレチノインとハイドロキノンという塗り薬の治療やQスイッチレーザー治療、光治療(IPL)、ケミカルピーリング、ビタミンCやトラネキサム酸などの飲み薬による治療があります。シミの種類を正しく診断し、これらの治療を組み合わせることによりほとんど全てのシミを改善させることができます。
シミの種類
シミの元になるメラニン色素が、皮膚の浅いところにある表在性のシミと、皮膚の深いところにある深在性のシミがあります。表在性のシミの代表的なものが、紫外線が原因で年齢とともに増える老人性色素斑(ろうじんせいしきそはん)というシミです。ほかには、やけど(熱傷)やかぶれなど皮膚の炎症後にできる炎症後色素沈着(えんしょうごしきそちんちゃく)や、遺伝的な要因でできるそばかす、女性ホルモンの関与が推定されている肝斑(かんぱん)などがあります。
深在性のシミはあざの一種とされる後天性真皮メラノーシスが代表的です。
塗り薬方法
トレチノインとハイドロキノンという塗り薬を同時に重ねて塗っていただきます。それぞれ効能が違い、トレチノインはターンオーバーを促してメラニンの排出を早め、ハイドロキノンはメラニンの生成を抑える働きをします。その2つを組み合わせることで、表在性のシミに効果が期待できるので、少しずつシミを改善したいときに処方されます。
レーザー治療
Qスイッチレーザー治療は現在でも代表的なシミ治療法の1つです。Qスイッチレーザーによる治療は、熱エネルギーによって肌に沈着したメラニンを破壊して取り除くことで、隆起のない表在性のしみでは、たいていの場合1回でシミを消せるという即効性はあります。ただし、Qスイッチレーザー治療では治療後7~10日程度治療した部分をテープや絆創膏などで保護しなければいけなかったり、メイクができないなど、日常生活に支障をきたす期間があり、これをダウンタイムと呼んでいます。
最近、ピコレーザーという最新型レーザー治療機器が出てきました。ピコレーザーは、Qスイッチレーザー治療より熱による肌へのダメージが少ないので、ダウンタイムが短く、治療後の炎症後色素沈着のリスクが低いと言われています。まだ広く普及していないので治療効果やリスクに関するデータが不十分なことや費用が高いことがデメリットですが、将来的には、シミのレーザー治療はピコレーザーが主流になるかもしれません。
レーザーは肝斑にも効果はあるのか
従来のシミのレーザー治療は、肝斑には向きません。レーザー照射による炎症によってメラニンの生成をかえって促進させてしまい、症状を悪化させるためです。ただ、レーザートーニングという、従来のレーザー治療より低い出力でマイルドに照射する新しい治療法であれば、肝斑にも効果的です。ただし、治療中止後の再発率が高いことに注意が必要です。
光治療(IPL)について
従来のシミのレーザー治療はメラニンに選択性の高い1種類の波長だけを肌に照射しますが、光治療(IPL)はいろいろな波長が合わさった光を当てて治療します。そのため、シミだけでなく、肌の赤みやハリ、キメの改善など様々な症状に効果があるのが特徴です。
光治療(IPL)はレーザー治療後のようなダウンタイムや炎症後色素沈着のリスクがほとんどないのがメリットです。
反面、治療効果を得るために数回の治療が必要になります。それから後天性真皮メラノーシスなどの深在性のシミ治療には向きません。
色々な方法がありますね!
レーザー治療をする時期
レーザー照射の後は、徹底した紫外線対策が必要なので、紫外線が強い季節に、シミをとる治療をすることを避ける方が多いのは事実です。
「夏にはしない方がいいの?」と疑問を持つ方も多いかと思います。
夏にしてはいけないということはありません。
しっかりと紫外線対策ができていれば、いつでも受けることができます。
ただ、大事なことは、紫外線対策です。
ランニングをする、庭の手入れをする、犬の散歩に行く、外で仕事をすることが多い、など、紫外線に当たる機会が多い方は避けた方がよいと思います。
今は、一日中マスクをしているから!と思う女性のみなさん。
たとえ、マスクをしていたとしても、紫外線はマスクを通します。
さらに、これからの季節は、暑さで、マスクの中のメイクやお化粧が汗で落ちやすくなっています。マスクができるからといって、肌の状態は安心はできないのです。
また、1~2週間テープを貼る為、メイクは上からできますが、大切な用事がある時、人前に出るときなどは避けるようお伝えしています。
(ご本人が気にならなければ問題はありません。)
長期連休の前や年末年始の前に行う方が多いように思います。