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- 2021/11/14
- 美容・健康
セラミドって何!?
セラミドって何?
セラミドとは、表皮の角質層の中にある「保湿因子」のひとつ
肌の潤いを保つ「保湿因子(皮膚に元来備わっている保湿成分)」には「皮脂膜」「天然保湿因子(NMF)」「細胞間脂質(さいぼうかんししつ)」の3つがありますが、その中でも特に重要なのは細胞間脂質の50%以上の組成を占めるセラミドです。
細胞間脂質とは、角層細胞の間にある脂質のことで、「セラミド」を中心とした脂質が水分を挟み込んで、何層にも重なっています。
私たちの皮膚は、体の外側から順に「表皮」「真皮」「皮下組織」で成り立っており、皮膚の一番外側が「表皮」です。
表皮はさらに、外側から順に「角質層(かくしつそう)」、「顆粒層(かりゅうそう)」、「有棘層(ゆうきょくそう)」、「基底層(きていそう)」という4層に分かれています。
セラミドが含まれているのは、表皮の中でも一番外側にある「角質層」です。
角質層はたったの0.02mmほどの厚さしかありませんが、紫外線や摩擦、ウイルスや細菌などの外部刺激から私たちの肌を守り、肌内部の潤いを逃さない “バリア機能”という大切な役割をもっています。
角質層の“バリア機能”は、角質層が水分や油分などの“潤い”で満たされることで、本来の機能が発揮されるようにできています。
外界の環境条件(湿度など)や角層の状態によって大きく変動することはありますが、一般的に健康な皮膚には、角質層に20~30%の水分が保たれているのです。
この角質層を潤いで満たし、バリア機能を司る代表的な3つの保湿因子が、前述でも示したように、「皮脂膜」「天然保湿因子(NMF)」「細胞間脂質」です。
<角質層のバリア機能を守る3つの保湿因子>
①皮脂膜
皮脂腺から出る皮脂(油分)と、汗腺から出る汗(水分)が混じったもので、「天然の保湿クリーム」といわれます。肌の表面を覆い、肌の水分の蒸発を防ぐ働きがあります。
②天然保湿因子(NMF:Natural Moisturizing Factor)
「NMF」とも呼ばれる「天然保湿因子」は、その半分が肌の潤いの元である「アミノ酸」でつくられています。水分を取り込み、保持する働きがあり、肌の潤いを保つ上でカギとなる成分です。
③細胞間脂質
角質細胞同士をつなぎ、肌に水分を保つ役割をもっています。
セラミド、コレステロール、遊離脂肪酸などからできており、それぞれが水に結びつきやすい「親水基(しんすいき)」と「親油基(しんゆき:疎水基[そすいき]ともいう)」をもっているため、水分の層とセラミドの層が交互にでき、層状の構造(ミルフィーユ状)で重なって配置されています。
この構造を「ラメラ構造」といい、ラメラ構造が美しく整っていると肌の水分がきちんと保たれ、潤いに満ちた健康な肌を維持できます。
角質層の潤いの80%以上は細胞間脂質が担っているといわれています。
セラミドはこの細胞間脂質の主成分であり、細胞間脂質の50%以上の割合を占めます。
そのため、セラミドは角質層の潤いを保ち、バリア機能を高めるためのとても重要な成分なのです。
セラミドを多く含む食べ物(こんにゃく・米・小麦など)
セラミドを多く含む食べ物を摂取すると、腸内でスフィンゴシンや糖、脂肪酸などに分解されます。これらの栄養はセラミドの元となるため、セラミドの生成に役立つと考えられています。
栄養バランスを意識して、1日の食事にセラミドを多く含む食材を取り入れてみましょう。
【セラミドを多く含む代表的な食材】
米 小麦 そば わかめ ほうれん草 生こんにゃく芋 黒ごま 黒豆 小豆 ひじき ゴボウ 黒胡椒 |
セラミドは黒い食べ物に多く含まれており、特に生こんにゃく芋にはセラミドが豊富に含まれています。
セラミドの1日あたりの摂取量は定められていませんが、1日に0.6mg摂取するとバリア機能改善の効果が期待できるとされています。
生こんにゃく芋から作られたこんにゃくなら、約半丁食べることで摂取できる量です。
食事から摂取しにくい場合は、セラミドサプリメントを活用してみましょう。
セラミドの生成をサポートする栄養と食べ物
セラミドが多く含まれる食材だけでなく、セラミドの生成をサポートする食べ物も摂取していきましょう。
セラミド不足は、ターンオーバーの乱れから引き起こされる場合があります。
肌の乾燥や肌トラブルを予防改善するには、ターンオーバーを正常に保つのに役立つ栄養素を摂取することが大切です。
また、細胞間脂質の他に、角質層にある皮脂膜やNMF(天然保湿因子)にも肌の水分を保つ役割があります。
皮脂膜:毛穴から分泌した皮脂が肌表面に膜を作り、水分の蒸発を防ぎます。 NMF(天然保湿因子):水分を保持する役割があり、肌の柔軟性・弾力性をキープします。 |
これらの働きをサポートする栄養も、1日の食事のなかでバランスよく摂取しましょう。
おすすめの栄養素と食材は以下の通りです。
栄養素 |
主な働き |
代表的な食材 |
たんぱく質 |
新しい細胞の原料となる |
肉・魚・大豆など |
ビタミンA |
皮膚や粘膜のうるおいを維持する、NMFの生成促進 |
うなぎ緑黄色野菜・卵・レバーなど |
ビタミンB |
肌の再生を促す |
豚肉、レバー、大豆、納豆など |
ビタミンE |
肌の血行促進、抗酸化作用 |
アーモンド、アボカド、ゴマなど |
ビタミンC |
抗酸化作用、コラーゲンの生成促進 |
パプリカ、レモン、キウイなど |
亜鉛 |
皮膚や粘膜の健康維持をサポートする |
牡蠣・うなぎ・赤身肉など |
オメガ3系脂肪酸(α-リノレン酸・EPA・DHAなど) |
細胞膜の生成 |
えごま油、亜麻仁油、青魚など |
オメガ6系脂肪酸(リノール酸・アラキドン酸など) |
細胞膜の生成 |
コーン油、大豆油、グレープシードオイルなど |
セラミドが多く含まれている飲み物
セラミドが多く含まれている飲み物には、以下のようなものがあります。
牛乳 コーヒー 紅茶 烏龍茶 甘酒 |