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2022/03/13
美容・健康

界面活性剤とは?

界面活性剤とは?



界面活性剤がなぜ化粧品に必要なの?

 

界面活性剤とは、本来は混ざり合わない「水」と「油」を混ざり合わせる作用を持つ物質の総称のことをいいます。


具体的には分子中に水と混ざり合う部分(親水基)と、油と混じり合う部分(新油基)の両方を持ち合わせ、水と油の境界面を変える作用を持っています。


界面活性剤がとくに良く使われているのは、石けんや洗剤、クレンジングなどの洗浄剤です。水だけでは落ちない油汚れ、メイク汚れなどは界面活性剤の力を使って落とす必要があります。そのため洗浄剤にとって界面活性剤は欠かせない存在です。


ただ、気を付けるべきなのは、化粧品にも多くの界面活性剤が使われているということです。「こんなものにも?!」と思うような化粧品にも入っていることがあります。では一体なぜ化粧品にも界面活性剤が使われているのでしょうか?


それは洗浄以外にも界面活性剤にはさまざまな効果があるためです。



化粧品に含まれる界面活性剤の作用


①乳化作用

水分と油分を乳化させて製品の安定性を保つために乳化剤として使われることがあります。例えば、乳化剤としては乳液、液体ファンデーションや日焼け止めなど、長期間使う製品に配合されています。

 

 

②浸透性を高める作用

界面活性剤は皮膚の浸透性を高める効果もあります。美容液や化粧水などに含まれる美容成分が皮脂膜、角質層に浸透しやすくなります。



化粧品の安定性を保つため、美容成分の浸透を促すためなどの理由で界面活性剤が使われているのです。


ただ、使い方によっては界面活性剤はお肌の負担になってしまいます。肌への負担を最小限に抑えるためにも、界面活性剤の特性について理解を深めておきましょう。


 

天然と合成の違い




まず、界面活性剤の特性を知って正しく付き合っていくためには、「天然」か「合成」かという基本を知っておくことが大切です。


一般的に「天然」は肌にやさしい、ナチュラルだから体にいい、といったイメージを持つ方が少なくありません。しかし、界面活性剤については「天然」も「合成」も使い方次第で肌にダメージを与える原因になります。


天然界面活性剤:もともと自然界に存在している成分。サポニン、レシチン、ペプチドなど。


合成界面活性剤:人工的に合成した成分。ラウリル硫酸Na、ラウレス硫酸Naなど。


化粧品や洗浄剤に使われているのは、合成界面活性剤が主流です。安価に大量生産できること、洗浄効果が優れているなどの理由から、合成界面活性剤が使われることが増えています。


実は「石けん」も界面活性剤の一種です。「石けん成分=安全、天然」と思われる方も多いかもしれませんが、界面活性剤には変わりありません。種類にもよりますが脱脂力が意外と強く、アルカリ側に傾いているために皮膚トラブルの原因となることがあります。

 

 

弱酸性と弱アルカリ性の違い


 

「弱酸性だから肌に優しい」「弱酸性ソープ」といった言葉を聞いたことはありませんか?弱酸性の方が肌に優しいと言われているのはなぜなのでしょうか?


健康な皮膚がもともと弱酸性であり、逆にアトピー性皮膚炎など皮膚トラブルがある場合はアルカリ側に傾いています。

 

健康な皮膚であればアルカリ性の石けんで洗ったとしても、すぐにpHが戻る力があるため大きな問題にはなりません。しかし、正常な機能が弱っている皮膚では弱酸性に戻る力が不足しているため、弱酸性に戻ることができません。


皮膚はアルカリ性に傾いているとバリア機能が弱まってしまい、皮膚トラブルを起こしやすくなります。そのため、肌トラブルがある人は、なるべく弱酸性のもので洗った方が良いとされています。


そして、美肌菌である表皮ブドウ球菌やアクネ菌は脂肪酸を生成することで皮膚のpHを弱酸性に保つという大事な役目を持っています。健康な皮膚を作るためにも、洗いすぎを避けて美肌菌を守ることが大切なのです。


 

お肌の「菌」にとって、なぜ界面活性剤が悪いのか


 

界面活性剤は肌にさまざまなダメージを与えることが分かっていますが、菌に対してどのような影響を与えるのでしょうか?



①美肌菌の住処を壊してしまう。

角質層は表皮の最も外側にある皮膚の層であり、水分蒸発を防ぎ、外からの刺激物質を防ぐバリア機能を持っている大切な組織です。美肌菌はこの角質層の表面と角質細胞同士のすきまに住みついています。


美肌菌は皮脂を分解して生み出した成分で肌にうるおいを与えたり、脂肪酸を放出してpHを弱酸性に保つなど、肌を健やかに保つ優れた効果を持っています。


菌というと悪いイメージがあるかもしれませんが、美肌菌が一定以上住んでいる方が肌状態が良いことが分かっています。


美肌菌と相性の良くない成分としては、アルコールや防腐剤、そして界面活性剤があります。界面活性剤は美肌菌が住んでいる’’おうち’’でもある角層を壊してしまうのです。


例えば、皮膚に浸透させるタイプの美容液や導入液などには界面活性剤が含まれていて、美容成分の浸透を高めている場合があります。使った瞬間は調子が良いかもしれませんが、大切な美肌菌を減らしてしまっている可能性もあるので使いすぎに気をつけましょう。


美肌菌のヒミツを詳しく知りたい方はこちら。

美肌菌とは?化粧品に負けないスキンケア効果を菌の専門家が解説

キーワード:美肌菌


 

②脱脂力が強いため、菌の邪魔をしてしまう。

界面活性剤は油を浮かせて流すことで、汚れやメイクなどを落とす洗浄効果を発揮します。それと同時に必要な皮脂まで落としてしまうので、皮膚の乾燥を引き起こして美肌菌にも影響します。


美肌菌は皮脂をエサにして増えていきます。しかし、界面活性剤を含んだ洗顔や石けんで皮脂を洗いすぎてしまうと、大切なエサが無くなってしまう、つまり住みづらい環境になってしまうのです。そのため洗いすぎないこと、適度に皮脂を残すようにすることが、美肌菌を育てるためには大切なポイントです。


顔のテカリに悩んでいる方はこちらの記事をチェック。

お肌のテカりを解消するためのたった一つの方法は「洗いすぎない」こと

キーワード:皮脂


 

③種類によっては殺菌作用を持つタイプもある

界面活性剤の種類によっては、洗浄や乳化だけでなく殺菌作用を持つタイプもあります。

 

「陽イオン性界面活性剤(カチオン系)」はプラスイオンに帯電して、優れた殺菌作用があることが特徴です。例えば、塩化ベンザルコニウムは殺菌成分として知られ、消毒薬の主成分にも用いられる陽イオン性界面活性剤の一種でもあります。


殺菌作用があるということは悪い菌だけでなく良い菌まで死んでしまう可能性があるということです。良い菌も悪い菌も両方ともバランスよく存在していることが美肌を維持するためには大切です。

 

そのため、界面活性剤だけでなく防腐剤もなるべく使わない方がお肌にとっては優しいということになります。

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